蛍火艶夜は人気作品「ここは今から倫理です」などを描く雨瀬シオリ先生が描く初の商業BLコミックとなります。
特攻隊を舞台にしたオムニバス形式で描かれていく作品。執筆時点では電子書籍ストア「コミックシーモア」にて先行配信されています。
オムニバスなので各話ごとにストーリーが独立しており…常に新鮮な気持ちで楽しめるのも魅力!
戦争の儚さであったり…特攻隊といった命を投げ打つ少年達の劣情的な夜が描かれていきます。
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蛍火艶夜【あらすじ】
「男女の間じゃないと……本来しない事をしてました」1945年3月、徳島。カメラマンの淀野は報道の為、特攻隊の写真を撮影に来ていた。「若者が憧れるかっこいい兵隊」を撮らねばならぬことはわかっているものの、淀野に懐く、田中志津摩一飛曹の朗らかな笑顔についついレンズを向けてしまう。志津摩の輝きに惹かれながらも、彼の運命を思い、うしろめたさを覚えてる淀野。ある晩。不意に淀野のもとを訪れた志津摩。話し込むうちに、レンズ越しには見えなかった深淵が――「……じゃあ俺にしてくれますか?」いけないとはわかっていても、乱れゆく心と身体――。
蛍火艶夜【ネタバレ】
この作品はオムニバス形式。各話によって独立したストーリーが描かれていきます。
第1話
第1話のメインキャラクターは淀野といったカメラマンと一飛曹である志津摩といった男の子の劣情的な夜が描かれていきます。
一飛曹の中で一人だけ黒い襟巻きをしている志津摩の写真を撮る淀野。
被写体として志津摩はイケメンで良いのだが普段の彼はカッコいい兵隊とはかけ離れておりプロパガンダ用の宣材写真に使う事は出来なかった。
それでも淀野にとって志津摩を撮る時間は癒やしに繋がっていた。
そして二人の劣情的な夜の始まりは桶で身体を洗っている志津摩を淀野が見ていた時である。淀野は決して色目で志津摩を見ていた訳ではないが…志津摩にはそうは見えていなかった。
夜になるとタバコを吸っていた淀野に接触する志津摩。二人で話す中…黒い襟巻きは先に特攻で逝った人から譲り受けたものだと。さらにその弾性との関係も明かしていく。
男女の間じゃないと…本来しない事をしてました蛍火艶夜
男同士でそういった関係であった事を明かす志津摩。同時に淀野へ自分を抱いて欲しいと懇願。
その夜に志津摩がリードして淀野と抱き合う事へ。最初は戸惑いもあった淀野。同時に新しい性の扉が開いていく事へ。この時に志津摩がある事を懇願する。この時の行為がその後の淀野の癖にもなっていくので注目の部分である。
さらに志津摩の昇天と同時に彼が呟く一言に今後の淀野の人生が大きく左右されていく。
劣情的な夜が終わると時は進んで戦争は終わる。
10年の時が経っても志津摩との夜が忘れられない淀野。彼は10年後も特攻隊の取材をしており…彼の目的が志津摩が昇天と共に呟いたある人物の写真探しに執着している事が明かされて第1話は終了。
蛍火艶夜【感想】
なんとも重厚なBLコミックといった印象を与えてくれる作品。
男同士の絡み合いは迫力あるが…そこに至るまでのストーリーが非常に面白い作品でもある。第1話ではたった一夜の出来事がカメラマンである淀野の執念に火をつける形になっていくのも非常に感慨深いストーリーであった。
今後も独立したストーリーで様々な男達の劣情が描かれていくと思うので楽しみ。先行配信している「コミックシーモア」でも非常に評価の高いBLコミックになっているので気になった人は是非、チェックしてみて欲しい!
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